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ベトナムにおける3つの主なプレス加工種類

11:23 - 04/04/2022

プレス加工は使う金型やプレス機によって種類が異なり、主に以下の3つに分類される。

単発プレス:金型が安価で、形状も単純な単発金型による加工。プレス機にセットし、作業者を付ければ部品加工ができるもっとも単純な工法。ほしい形状に合わせたブランク材による加工のため材料歩留まりには有利だが、より複雑な形状が必要な場合には1型で加工できず、複数の単発金型による加工をいくつも経て、人手と時間がかかる。伝統村にあるプレス屋は全て単発プレスであり、ベトナムの地場企業が古くからプレスをやっていたとしたらこの分野と思われる。
順送プレス:一つの金型に複数のステージを設けて帯状の材料を準繰りに送って加工する。プレス機の他に材料アンコイラーやレベラー、材料送り装置等をセットで導入する必要がある。単発に比べて材料歩留まりは悪いが、より複雑な形状を高速かつ大量に、自動運転で作り出すのに向いている。主に90年代以降に日系をはじめとする外資が持ち込み、最近ではベトナム地場企業でもその技術を取り込んだメーカーが少しずつ散見されるようになった。
トランスファープレス:単発の材料歩留まりの良さと、順送の複雑形状や大量生産の特性を生かした加工法。加工品の搬送装置が必要となるため、一連の金型費が高くなるが、基本的に単発加工が集まった加工であるため、比較的大きな部品にも対応できる。プレス機や金型の周辺装置など設備費がかさむ同工法は資本力のあるメーカーに限られるため、ベトナムには滅多にない。

 上記3つの各型内で、抜き、曲げ、穴あけ、各種形状出し、絞り、積層、カシメなど様々なプレス加工が施される。単発では基本的に1型で1つの加工、順送やトランスファーではこれら様々な加工ステージを1つに盛り込んで最終的に必要とされる形状を作り出す。

全体の日本語記事を次のリンクからご覧ください:エミダスマガジン2021年2月号 https://issuu.com/ncnetworkvn/docs/emidas17_low
 

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